レグルス それは、
理想を叶えるイメージ。

自分らしさって何だろう?
イマドキ就活女子のスタンダード

Work Style  

黒いジャケットに黒いスカート、黒い靴に黒い髪――喪服かと思って振り向くと、スケジュール帳片手に電話をかける女の子。そう、就活生です。
4年前、まさに就活中だった私は心の中で思ったものです。「こんなんで自分を売り込みなんてできるか!」と。
これは、そんな私が就活に対して感じた疑問を語るお話です。

就活の不思議

現代の就活は驚きに満ちています。代表的なのは冒頭でもチラッと書いたそのシルエットです。例えば、お仕着せのようにみんな同じスーツとトレンチコートと5cmヒールのパンプス。スーツは必ずブラックで、ストライプや織柄なんて選択外。特に、金融や事務職など、お堅い職業はスカートが好印象。丈は座ったときに膝小僧が見えるくらいで、ワイシャツは第一ボタンまでしっかり留める。髪型は大人しく清楚に見えるハーフアップで、前髪は眉上で切り揃えます。

一方、ベンチャー企業や広告代理店などは、身動きし易いパンツスーツが好印象。シャツはスキッパーの方が快活に見えてグッド。髪型は元気印のポニーテールが望ましい……など挙げだしたらキリがありません。

これは、女子大生のスタンダードな就活ルールのほんの一部。就活準備として、大学や、就活サイト、セミナーなどで指導を受けるのです。

就活を頑張る女子たちは、初めて迎える人生の岐路を必死に考えながら、痛む足をこらえて東京砂漠を彷徨います 。そんな女子たちは、丸の内をハイヒールで歩く女性を見て、「素敵!」と思うことでしょう。
流行の最先端をいくファッション、髪型、お化粧――決して華美ではないけれど、憧れる“大人の女性”。皆がそれぞれの「女性らしさ」を楽しみながら、社会人ライフを送っています。

しかし就活では、人と違うところをアピールしろと言われる。それらと逆行する就活スタイルってどうなの? と思うわけです。
アンドロイドではないのだから、TPOに合わせて自分らしくいれば、それって十分、“自分らしさを売り込む”ことになるのではないでしょうか。
将来の就活がどうなっていくかはともかく、素敵な大人の女性を目指す私としては、この時期一斉にスタートを切る就活生を見ながら、そんなことをぼんやり思うのでした。